
水野しずコメント:オリジナルセクシー開催に添えて
私はそこまで「生きている」状態にこだわりがありません。極端な話死んでも構わないのです。これはネガティブな感覚ではなく生きているということには「生」も「死」も含まれていますから、結果としてこの瞬間にどちらが表立つ事になっても構わない、状態の定着にこだわる必要性を感じないという凡屈(ぼんくつ)な意味合いです。しかしながら現状「生きている」状態にひとまずはあるのですから、そうである以上絶対に譲れない条件があります。それは 「セクシー」です。 私にとって「セクシー」とは、鮮度が高く有機的に移り変わり瞬間ごとに死んでいくもののことです。生き物として真空詰めにされていない生き物の事です。自らの死体を肥やしにして有機的発展をせずにはいられない生き物の事です。しかしながら「セクシー」という言葉は一般的に「性的な魅力のある様」という用いられ方をしますから、ここでは個別性としての臨場感を強調する目的で「オリジナル」を付け足し「オリジナルセクシー」と表現しました。 (私からすると頭痛が痛いと言っているようなものです) 「オリジナルセクシー」 それは、ある意味でユーモアを含んだ他者による自己の発見とも言えるでしょう。 自己実現的なセクシーがもたらす躍動するユーモアを許容し受け止める事ができれば世界は確実に無尽蔵に未だかつて想像できないほどに豊かになると、私は確信します。ならざるを得ない。この展示があなたにとってそうであることを願います。 水野しず 水野しずの独特な世界観を体感しに、『オリジナルセクシー』へ足を運んでみてはいかがろうか。Copyright (C) Qetic Inc. All rights reserved.